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その写真、画面で拡大して見ていませんか

レンズが1枚だけの、不思議なカメラに出会った。

高画素競争から少し離れたところで見つけた、写真の楽しみ方についてのコラムです。

写真はフィルムからデジタルになった頃から、高画素化が進み、それに対応するようにレンズも大きく、重たいものになっていきました。 カメラ自体も高性能化・高額化し、「少し頑張って買う」というような価格帯ではなくなっています。

Printフィルムの時代は、はがきサイズで十分だった

フィルムカメラの頃は、はがきの半分くらいのサイズでのプリントが当たり前でした。 大きく引き伸ばすといっても、一般の人であれば、はがきサイズ止まり。 写真は、手のひらに収まるくらいの大きさで、見て楽しむものでした。

Zoom写真ではなく、性能を語っている

デジタルになり、PCの画面上で拡大して見ることが簡単になりました。 プリントをすることもないのに、画面で拡大して「描写性能が良い・悪い」と語ることも多く見受けられます。 それはもう、写真の話ではなく、カメラの性能比較になってしまっているのではないでしょうか。

フィルム時代ははがきサイズのプリントで写真を見ていたのに対し、デジタル時代は画面で拡大し、写真そのものではなくカメラの描写性能を語るようになったことを示す対比図
見ているのは、写真の中身か、それとも画素の粗さか。

EncounterZNONZ ― レンズが、たった1枚

そんな時に出会ったのが、光学レンズではない交換レンズ「ZNONZ」でした。 普通の交換レンズのように装着でき、焦点距離も20mm・28mm・50mmとラインアップがそろっています。

製造元のズノン株式会社は、公式サイトでこう説明しています。

「レンズによる屈折ではなく、ゾーンプレートによる回折で写す、新しい撮影体験。」 ― ズノン株式会社 公式サイトより

一般的な交換レンズは複数枚のレンズで構成されていますが、ZNONZは光の回折作用を利用する ゾーンプレートが、たった1枚だけ。公式サイトでは、この仕組みについて 「ゾーンプレートによる回折を利用し、一般的なレンズとは異なる、光のにじみや空気感を写し出す」ため、 「印象派の絵画のような描写が可能」になると説明されています。

複数枚のレンズで光を屈折させるふつうの交換レンズはくっきりした像を結ぶのに対し、ZNONZはたった1枚のゾーンプレートで光を回折させ、やわらかくにじんだ像を結ぶことを示す対比図
屈折で「くっきり」写すか、回折で「にじみ」を写すか。

Soft高精細とは無縁の、やわらかな描写

この不思議なゾーンプレートで撮影すると、そこにあるのは、高解像度・高画質とは一見無縁と思われるような、やわらかい描写。 まるで、思い出の記憶をたどるような写真です。

撮った写真を描写性能で語るのではなく、その場で見て感動し、その感動を伝えたいと感じるような写真。

デジタルで細かい描写性能を競うような写真とはまったく違い、見ていて何かに引き込まれていくような感覚があります。 思い出を、心象風景のように残す ―― こんな写真も良いのではないかと思います。

参考リンク

※ 製品ラインアップ・仕様は変更されることがあります。最新情報はZNONZ公式サイトでご確認ください。

WRICORDEE の視点

性能や数値で語れることばかりが、価値ではありません。 見た瞬間の感動を、そのまま形に残す ―― そんな視点を、写真からも大切にしていきたいと思っています。

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